わんちゃん・猫ちゃんの終末ケア

最後まで悔いの無い介護をしたいと願う飼い主様の為に、ペット看護士の目線からのサポートのお話しです。
① 食餌について・・・
噛む力や飲み込む力が衰えてきたワンちゃんや猫ちゃんには食べやすい柔らかいご飯(フード)与えるようにします。硬いものは小さく刻み(摩り下ろしたり)、ドライフードはお湯でふやかしたりして柔らかさを調整していき、状態を見て流動食に切り替えていきます。また、体を動かさなく成ると水を飲む機会も減っていきます。食べ物をしっかり流し込む意味でも、食餌(フード)と共に水分を取らせる工夫をしもしょう。食べさせる姿勢も大切です。寝たきりに成ったワンちゃんや猫ちゃんは、寝たままで食べさせると食道に食べ物が溜まったりして胃まで十分に到達しない事があります。そのため、食餌を与える時には体を起こした状態にし、食餌後数分はその体制のままでいるようにして上げて下さい。
② 運動について・・・
足腰が弱って歩行がおぼつか無くなっても、飼い主がサポートして自力せ歩かせる様にすることで血流がよくなって、少しでも脚力の衰えを遅らすことが可能に成ります。散歩に出るときはリードだけでは無く胴体を支えるハーネスを使うと良いでしょう。ふらついて転倒しそうになった時はハーネスに近いところを持つようにして、体を支えてあげるようにしてあげて下さい。後ろ足が踏ん張れなくなっても、前足が動く様であれば、ウオーキングベルトなどを使って後ろ足をサポートしながら歩かせたり、車輪の付いた後ろ脚用の補助具を使う方法があります。更に、前足も後足も踏ん張れなく成って歩行が困難になった場合でも、抱っこをしたり、台車の上にマットを敷いて載せるなどして散歩に出ることで、ストレス解消に成り、心の刺激にもなります。
③ 排泄について・・・
脚力が弱って踏ん張れなくなっても、排尿や排便は出来るだけ以前の様に同じスタイルでさせて上げたいものです。以前の様な排泄の姿勢がとれなくなっている場合は、後ろから腰を支えるようにして補助してあげる方法があります。排泄したいような様子がみかけたら後に回って太ももと腰の部分をしっかり持って支えるようにします。老化にともない活躍筋が緩み、粗相をするような状態が続けば紙オムツを使います。紙オムツを嫌がる場合や寝たきりになった場合には、寝床にペットシーツを敷いてあげてください。
排泄は、排尿・排便のサインを見逃さない事が大切です。ワンちゃんの場合、腰を落としたりして膝を曲げたり、床をしきりに嗅ぎ回ったりしたらサインです。すぐサポートしてあげましょう。